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理事長・院長 木原 俊壱
ストレートネックは別名スマホ首とも言われ、その名の通り首の形がストレート、まっすぐになっていることを言います。
首の形は本来、生理的には前弯と言って弓のように前方に弯曲した形をしています。
スマホやパソコンに向かって猫背前かがみの姿勢を長時間続ける習慣によって徐々にその弯曲が失われストレートになっていきます。
首の形は本来、生理的には前弯と言って弓のように前方に弯曲した形をしています。それがスマホやパソコンに向かって猫背前かがみの姿勢を長時間続ける習慣によって徐々にその弯曲が失われストレートになって行きます。頭の重さは体重の約1/10、4~6㎏くらいですが、首は前弯によりその重みを分散し衝撃を和らげ、首や肩に負担のかからないよう頭を支えています。しかし頭を15度前に傾けると首には約3倍の12㎏の力がかかります。もっと角度が大きくなればそれだけ大きな力が首や肩にかかり、徐々にストレートネックになって行くのです。
頭の重さは首の力で支えられており、首の角度により重さは何倍にもなってしまいます。
このように徐々に変形しストレートネックとなり、さらに悪化していくと後湾変形に陥ります。これにより脊柱管も徐々に狭くなり様々な症状の発生要因になり得ます。
首や肩の凝りや痛みから始まり、慢性化することで他の様々な症状が出現してくることがあります。最近では小学生からスマホやパソコンを使用する機会が増えていることから、
大人、子供を問わず、なるべく早い時期からストレートネック予防の習慣を実践することが大切です。
京都木原病院ではストレートネックの予防、改善にK-ピロー習慣を提唱しています。
夜寝る時はもちろん、昼間でも、自宅やホテル、会社の休憩室など横になれる状況ではなるべくK-ピローを使いながらスマホを使用することをおすすめしています。また長時間のスマホやパソコン操作では、1時間に1度、10~15分K-ピローで横になって首の生理的弯曲を整えることで首や肩の筋肉の緊張をほぐし、血流を良くし、疲労物質や痛み物質の蓄積を防ぐよう指導しています。この習慣もストレートネックの予防、改善に有効です。これらのK-ピロー習慣をきっちりと継続している方は徐々にですが、ストレートネックの改善が認められます。正に継続は力なりです。
頚椎の手術後、退院するまでK-pillowを利用されていました。
退院後もK-pillow習慣を徹底することで改善が得られました。
ストレートネックやスマホ首という言葉を多く耳にするようになったのは、スマホやパソコンが生活や仕事に浸透、普及したここ20~30年です。スマホやパソコンを長時間同じ姿勢で操作する生活習慣がもたらした、言わば現代生活習慣病とも言える病気です。スマホやパソコンの長時間の使用を控えることや、デスクワーク時の姿勢改善、長時間同じ姿勢を続けないことなどストレートネック予防法はいろいろ言われていますが、意に反しストレートネック患者は恐ろしい勢いで増え続けているのが現状です。
もちろんスマホやパソコンを長時間使用しないように意識することは大切ですが、正直、現代社会においてスマホやパソコンを使う時間を減らすことは至難の業です。
スマホやパソコンを使いながら誰でも毎日できる新たな予防習慣を取り入れ、予防していくことこそが現実的なストレートネック予防法と考えます。
幸い、K-ピロー習慣をきっちりと継続することで、ストレートネックの予防、改善効果が認められることが脊椎ドック検診や術後検診で少しずつ確認されています。
K-ピロー習慣が広がることでストレートネック患者が減り、元気で明るい社会になることを願っています。
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